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GPS漂流ブイによる流れ藻追跡観測(5)

2月18日に練習船かごしま丸で流れ藻に取り付けたGPSブイの漂流追跡の結果です。2月18日0時から3月8日0時までの漂流経路がわかります。アニメーションは3月1日0時からです。

図の説明>>2024年2月17日にかごしま丸航海で観測された流れ藻に取り付けられたGPSブイの位置。
色丸は半日毎に平均したブイの位置、等値線は200m等深線を示します。

 前回の速報「GPS漂流ブイによる流れ藻追跡観測(4)」以降、黄色と青色で示したブイは大陸棚上の流れの弱い海域で停滞しています。赤色で示した#238326のブイは3月1日から通信が途絶えています。紫色で示した#252811のブイは通信が不安定です。3月6日12時の時点で黒潮中にあり、これ以降の通信が途絶えています。


上のアニメーションから3月6日12時の図を気象衛星ひまわりによる海面水温・流れの分布と重ね合わせてみました。水温は高温が赤色、低温が青色のグラデーションで示されています。矢印は流向を示し、矢印の色および長さは流速の大きさを示します。

紫色のブイの3月6日12時の場所(図中黒矢印)周辺の流速が1m/s~1.5m/sですので、そのまま順調に漂流していれば3月8日12時には黒潮に沿って200㎞程度東に移動していると推測されます(距離の目安:錦江湾の佐多岬から加治木までの直線距離が約80㎞です)。

黄色と青色のブイは大陸棚上の黒潮暖水舌の西側の流れが弱い海域で停滞しています。

図の補足説明>>ひまわりモニタ海中天気予報の海面水温と海面の流れの分布を使用しています。提供元は海洋研究開発機構・宇宙航空研究開発機構です。