2月18日に練習船かごしま丸で流れ藻に取り付けたGPSブイの漂流追跡の結果です。2月18日0時から4月4日0時までの漂流経路がわかります。アニメーションは3月20日0時からです。
現在、黄色のブイ(#238327)のみが稼働中です。このブイは人工衛星Sentinel-2の画像解析(3月8日の記事)から大規模な流れ藻群と一緒に漂流している可能性が高いと考えています。
この黄色のブイが大隅海峡を通過しましたので、GPS漂流ブイによる流れ藻追跡観測の報告は今回が最終回です!
前回の速報「GPS漂流ブイによる流れ藻追跡観測(10)」以降、黄色のブイは低気圧の南風に押されて三島村の黒島付近まで北上しました。その後、甑島の西方を南下し、大隅海峡を抜ける局地流に乗って大隅海峡を通過しました(下の海流図参照)。この後、再度黒潮に乗るか、宮崎県沖に流されるかは不明です。
図の説明>>2024年2月17日にかごしま丸航海で観測された流れ藻に取り付けられたGPSブイの位置。
色丸は半日毎に平均したブイの位置、等値線は200m等深線を示します。注)赤色ブイ(#238326):3月1日から通信途絶 紫色ブイ(#252811):3月7日から通信途絶 青色ブイ(#238325):3月13日から通信途絶
図の説明>>気象庁が公開している4月3日の50m深度の海流実況図です。カラーは流速(ノット)を示し、矢印は流向を示しています。気象庁・海洋の情報ウェブページより引用。